ギャンブル依存症
精神科

どんな病気?
ギャンブル依存症とは、ギャンブルを繰り返すうちにやめられなくなり、ギャンブル中心の生活になっていく病気です。これには、脳内の機能異常が関係していて、自分の意志ではギャンブル行為をコントロールできなくなっているのです。ギャンブル依存になると、借金をしてまでもギャンブルをしようとして、自分だけではなく家族や周りの人たちにも悪い影響を及ぼしてしまいます。このことで自分を責めてしまい、しまいには自分自身を傷つけてしまう危険もあります。回復には専門機関での治療のほかに、自助グループや回復施設に参加することが重要になります。
症状
ギャンブルがやめられない
どこからが病気?
ギャンブルは、遊びの範囲なら楽しめるものです。しかし、ギャンブルにのめり込むケースも見られます。最初は楽しむために始めたギャンブルだったのに、ギャンブル行為が習慣化してしまうと、嫌なことや不安なことを忘れるためにギャンブルを行うようになります。繰り返すうちに脳内の神経回路が変化を起こしてしまい、自分の意志ではギャンブル行為をやめることが難しくなるのです。そうなると、その人の性格や意志の弱さの問題ではなく、依存症という病気に乗っ取られたかのようにギャンブル行為をするようになるのです。このようにギャンブルを止められなくなるような状態は、昔から「ギャンブル依存」や「病的賭博」と呼ばれてきました。それまで、ギャンブル依存は自己責任とみなされるところが大きかったのですが、2013年に「ギャンブル障害」として病気と認められるようになりました。
ギャンブル依存症の代表的な症状として、「嘘」「借金」があります。周りに嘘をつきながらギャンブルを続け、発覚した時にはすでに借金で首が回らなくなってしまっていることが、受診に至るよくあるケースです。
また、ギャンブル依存症の患者さんは併存症を多く伴います。うつ病、不安症、アルコール依存症、ADHDなどを合併することが多い病気です。そして、特に気をつけるべきことは自殺の危険性が大きいということです。ギャンブル依存の患者さんは、借金などで現実的に切迫した生活状況に追われていることが多く、冷静な判断ができなくなっていることもあるので、周りの人は特に注意が必要です。

検査・診断
問診、心理検査などをもとに診断
スクリーニング検査で大体の依存度をチェックした後、生活歴やギャンブル歴を問診し、画像検査や心理検査を加えて、総合的に判断します。そして、ことここに至るまでの経緯や患者さんそれぞれの背景を詳しく検討し、治療につなげます。
治療と経過
認知行動療法や自助グループに参加し、一歩ずつ回復
テキストブックなどを使い、ギャンブル依存に特化した認知行動療法を行なって回復を目指します。合併症などがあれば、薬による治療も行います。しかし、依存症には再発のリスクが常にあります。再発しないためにも、ギャンブラーズ・アノニマスといった自助グループ、回復施設および民間支援団体への参加もとても大事になります。また、家族にもギャンブル問題の影響が及んでいるケースがほとんどなので、家族は、家族や友人のための自助グループ・ギャマノンや民間支援団体に参加することが望ましいです。家族内での対応の仕方に困っている場合は、CRAFTと呼ばれる家族向けのプログラムもあります。
借金がある場合は、周りが借金の肩代わりをしないことが重要です。司法書士や弁護士へ相談した方が良いでしょう。公的機関としては、法テラスや消費生活センターを利用できます。
よくある質問
本人が受診したがらないです。どうしたらよいでしょうか?
患者さんは自分の置かれた状況を認めたくなく、冷静な判断ができていない場合がよくあります。このような時に怒ったり感情をぶつけたりすると逆に悪い状況になることがあります。まずは家族がギャマノンや家族会に参加して、治療や支援のためのつながりを作っておくことがいいでしょう。

症状をCHECK
※症状は人によりさまざまです
- □ ギャンブルのことばかり考えてしまう
- □ ギャンブルで借金をつくっている
- □ 賭け金や回数が増えている
- □ 周りに嘘をついてギャンブルしてしまう
- □ ギャンブル以外の楽しみがない
- □ 不安や憂鬱な時にギャンブルしたくなる
- □ 自由なお金があるとギャンブルを思い出す
- □ ギャンブルで仕事などに支障を来した
- □ 仕事や学校で、忘れ物やミスが多い
- □ 気分が落ち込む
あわせて読みたい記事
更新:2026.08.14

