イボ
概要
イボは、ヒトパピローマウイルス(*1)(HPV)の感染によって皮膚にできる小さな隆起です。特に手や指などによく見られ、多くの場合は痛みが少ないのが特徴です。
一般的なイボはウイルスによって引き起こされ、接触によって伝染します。
※1:皮膚や粘膜に感染するウイルス

イボの原因
イボの原因は主にHPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスです。HPVは皮膚や粘膜の小さな傷など内部に入り込み、細胞を増殖させます。その結果として、皮膚の表面がこぶのように増殖し、イボができます。この一般的なウイルスには100種類以上ありますが、手にイボを引き起こすのはごくわずかです。HPVの一部の株は性的接触によって広がりますが、手足のイボを引き起こすHPVの型は、子宮頸がんなどを引き起こす型(HPV16型、18型など)や性器イボを引き起こす型とは異なります。そのため、手足のイボが性的な接触で感染することはありません。
イボを引き起こすHPVは皮膚の微細な傷から入り込みます。特に注意が必要なのは、イボを自分でいじったり、爪切りやカミソリで削ったりすることです。これによりウイルスが周囲にばら撒かれ、自分自身の他の部位にも次々と感染が広がる「自己接種」を引き起こしてしまいます。
イボの症状
- 指または手に生じる、小さく肉質のざらざらした隆起。
- 黒い点が点在していますが、これは血管が詰まったものです。(足の裏にできた場合、魚の目(うおのめ)と間違われやすいですが、これが見分けるポイントになります)
イボの検査・診断
イボの診断は、通常は視診と触診で行われます。医師は、イボの形状や表面の特徴、部位などを確認して、ざっくりHPVによるいぼかどうかを判断します。また、イボの見た目がホクロや良性腫瘍(*2)(りょうせいしゅよう)などと紛らわしい場合は、より詳細な検査や医師の診察が必要になることもあります。
急に大きくなったり、色が変化したりした場合は、自己判断せず皮膚科専門医による診察・検査を受けることが重要です。
※2:がんではない腫瘍
イボの治療
多くのイボは、時々放置していても数か月から数年かけて自然になくなることがあります。
- 1.サリチル酸による治療
- 患部にサリチル酸を塗ることで角質を柔らかくし、イボを小さくしていきます。
- 2.液体窒素を使った凍結療法
- マイナス196度ほどの液体窒素を綿棒などでいぼに当て、局所的に凍結・融解を繰り返すことでイボの組織を破壊する方法です。治療中に痛みや腫れが出る場合がありますが、保険適用となりよく行われる治療です。
- 3.レーザー治療
- 炭酸ガスレーザーなどを使用してイボを除去する方法です。凍結療法で効果が得られない場合や、美容的な配慮が必要な場合に選択されることがあります。レーザー照射後時間が経つと、イボは死滅して剥がれ落ちます。
いずれの治療法も、部位や大きさ、数によって正しい方法が違います。自己流で無理にイボを減らしたり切ったりすると、感染症が起きたり跡が残ったりする場合がありますので、皮膚科専門医に相談しましょう。
また、一度で治療が終了することは多くなく、通常は1〜2週間おきに長いと数ヶ月間、繰り返し通院する必要があります。途中で通院をやめると、残ったウイルスが再び増殖してしまうため、最後まで根気強く治療を続けることが完治への近道です。
イボの予防
完全に予防を防ぐのは難しい面がありますが、以下のポイントを守ることで感染や拡大を軽減する可能性があります。
- 皮膚を清潔に保つ:傷があるとイボが広がることがあるため、皮膚を清潔に保ち、イボが広がらないように注意しましょう。
- タオルや靴下の共用を避ける:ウイルスが付着したタオルを共用することで感染が広がる恐れがある
- すでにイボがある部分は触らない:他の人への感染を防ぐため、また自分の体の他の部位に広げないため、患部を絆創膏などで覆うことをお勧めします。
特に学校やスポーツジムなど、多くの人が共用する場所では、こまめに手洗いをしたり、自分用のタオルを用意したりすることで感染予防に努めましょう。
更新:2026.09.25


