膠原病と言われたら?

免疫内科

膠原病ってどんな病気?

膠原病(こうげんびょう)とは、自分の免疫の仕組みが間違って自分自身を攻撃してしまうことにより起きる病気です。そのため自己免疫疾患とも呼ばれます。どこの組織を攻撃してしまうかにより、病気や症状が異なります。

最も患者さんの数が多いのは、関節の組織を攻撃してしまう関節リウマチです。ほかにも全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、皮膚筋炎、全身性強皮症など、さまざまな膠原病があります。

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図 膠原病に共通して現れやすい症状

どうやって治療するの?ステロイドは使ったほうがいい?

病気によって治療方法は異なります。例えば関節リウマチは、ステロイド以外の薬で治療するほうがよいという意見もあります。膠原病を疑われたら、まずはしっかりと診断を確定することが大切です。

多くの膠原病ではまだステロイドによる治療が中心ですが、最近はたくさんの免疫抑制剤が開発されています。ステロイドだけでは治療がうまくいかない病気も、免疫抑制剤を併用することで多くの患者さんの病気をコントロールできます。また、免疫抑制剤を使うことでステロイドを減らすことが可能となり、ステロイドによる副作用を減らすこともできるようになってきました。

膠原病になったら、もう普通の生活はできないの?

最近は膠原病の治療は患者さんの命を救うだけではなく、患者さんの生活の質をよくすることが重要とされています。膠原病になっても仕事・結婚・出産などの人生における大切な出来事を、当たり前に過ごせるような治療をめざしています。

そのためには病気自体をしっかりコントロールすることと、使うステロイドの量をできるだけ減らしていくことの2つが大切で、必要に応じて適切に免疫抑制剤を使っていくことが重要になってきます。

当科では、膠原病の診断・治療から人生のサポートまで、幅広く患者さんに寄り添った診療を提供していけるよう努めています。

膠原病の治療は日々進歩しています。患者さんの人生をより良いものにできるような診療を心がけています。

更新:2024.10.07