経験豊富なスタッフによるADHDの治療
子どものこころ診療部
ADHDとは
ADHD(エーディーエイチディー)(注意欠如・多動症、Attention Deficit/Hyperactivity Disorder)は、年齢につりあわず不注意(集中できない、忘れ物が多い、不注意な間違いが多い)、多動性・衝動性(落ち着きがなくじっとしていられない、我慢するのが苦手)が目立ち、それによって日常性格に問題が生じている場合に疑われます。男児に多く、30人クラスに1~2人ぐらいの割合でいるといわれています。基本的には育て方が原因ではなく、脳内の情報伝達物質の作用が不足していることが原因だと考えられています。
ADHDの対処法
対処法は大きく分けて2つ、「心理社会的アプローチ」と「薬物療法」があります。心理社会的アプローチには、子どもが落ち着いて集中しやすい環境をつくる「環境調整」、親が子どもの行動を正しい方向に導くための接し方を学ぶ「ペアレント・トレーニング」、子ども自身が感情や行動をコントロールする方法を身に着ける「ソーシャルスキル・トレーニング」などがあります。
薬物療法としては、メチルフェニデート (コンサータ®)、アトモキセチン(ストラテラ®)、グアンファシン (インチュニブ®)、リスデキサンフェタミン(ビバンセ®)という4種類の薬があり、いずれも脳内の伝達物質を調整する作用があります。コンサータとビバンセは即効性があり、内服したその日から効果が現れますが、効果の持続時間は半日程度で、学校生活など日中に問題が多い場合に主に使用します。一方、ストラテラとインチュニブは、効果が終日持続し、早朝や夜間にも問題がある場合に主に使用します。実際には、本人、家族のニーズや、使用したときの効果、副作用をみながら、薬剤を選択し、調整をしていきます。薬物療法によって症状が改善することで、心理社会的アプローチがより有効に働くようになることも期待できます。
経験豊富なスタッフによるきめ細やかなサポート
当診療部は子どものこころと発達を専門とした診療部門であり、スタッフがこれほど充実している施設は全国的にもほとんどありません。主に小児科医、精神科医、心理士で構成される経験豊富なスタッフが一人一人の患者さんに合わせて丁寧に行っていきます。
更新:2024.07.04