MICS:僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁閉鎖不全症に対する低侵襲手術
日本医科大学付属病院
心臓血管外科
東京都文京区千駄木

僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁閉鎖不全症とは?
僧帽弁(そうぼうべん)や大動脈弁の接合不全から、血液が逆流することがあります。逆流の程度が重度の場合には、坂道や階段歩行時に、息切れ、呼吸困難などが起こります。悪化すると、心房細動(しんぼうさいどう)という不整脈を生じる原因にもなります。
症状がなくても、治療が遅れると弁の変性が進み、自分の弁を形成することが難しくなるため、弁を置換(ちかん)する必要があります。したがって、ガイドライン上では早期治療が推奨されています。
日本医科大学 ハートセンター(循環器内科、心臓血管外科)では毎週、弁膜症カンファレンス(検討会)を行い、カテーテル治療、外科的治療を含めて治療方針を話し合っています。気軽にご相談ください。
内視鏡による小開胸・低侵襲手術による弁形成術
6cmほどの右小開胸(MICS(ミックス):低侵襲(ていしんしゅう)(※1)心臓手術、図、写真1)より、内視鏡を用いて、僧帽弁形成術(写真2)や大動脈弁置換術を行っています。胸に大きな創(きず)がないことから整容的に優れており、術後のリハビリテーションも進むことから、術後早期にフィットネスジムでのトレーニングを開始している患者さんもいます。



手術中から疼痛(とうつう)(痛み)コントロールを行っていますので、術後の痛みが少ないと多くの患者さんから聞いています。
近い将来、ロボット支援手術を開始する予定です。
※1 低侵襲:体に負担の少ない
更新:2025.12.12
