帯状疱疹について
札幌医科大学附属病院
皮膚科
北海道札幌市中央区

原因は水ぼうそうのウイルス(水痘帯状疱疹(すいとうたいじょうほうしん)ウイルス)です。水ぼうそうは治ったあともウイルスが体内に生き残ります。年月が経ってウイルスに対する免疫力が低下すると眠っていたウイルスが増えて、神経を伝わって皮膚にたどりつき皮疹(ひしん)が出ます。20歳代と50歳代以後の発症が多く、90歳までに半数程度が経験する“よくある”病気です。
まず体の片側に痛みが出て、その後、赤いぷつぷつや小さい水ぶくれが体の左右どちらか片方に帯状に出てきます。皮疹は放置しても自然に治りますが、ひどい神経痛が何年も残る場合があります。したがって、なるべく早く(皮疹が出てから3日以内に)治療を開始することが大切です。

抗ウイルス薬と鎮痛薬の内服を行います。眼の周囲に皮疹があったり、めまい、吐き気、嘔吐(おうと)、強いだるさ、水ぼうそうのように全身にぷつぷつがある、がんやリウマチ系の病気で免疫を抑える治療をしている方は重症化しやすいので、すぐに主治医や皮膚科を受診してください。帯状疱疹を予防するワクチン(自費)もあります。ワクチン接種により、帯状疱疹の発生率を低減させ、重症化を予防します。
更新:2024.09.23