臨床検査部では、どのような検査をしていますか?

臨床検査部

超音波検査で、どんなことが分かるの?

超音波は周波数が20KHz以上の音で、人には聞こえません。超音波は何かにあたると反射(エコー)しますが、この性質を利用して、いろいろな臓器の形や大きさ、動き方をみたり、血管の壁の厚さや内側の様子、さらには血液の流れる速さや方向なども調べることができます。

超音波(エコー)検査は、痛みや体への悪い影響が全くなく、安全に繰り返し検査できるのが大きな特徴です。心臓や腹部のほか、血管、乳腺、甲状腺、関節、皮膚など、さまざまな部位の検査を行い、指先にできた小さなできものから、頭蓋内(とうがいない)(頭の中)の血流まで調べています(写真1、2)。

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写真1 心臓の様子
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写真2 血液の逆流(黄色の部分)

検査は体にゼリーをつけて行い、約20分かかります。検査の目的によってもう少し時間がかかったり、絶食をお願いすることがあります。

当院には、超音波検査士など各専門資格を持った技師がたくさん在籍し、各診療科のカンファレンス(症例検討会)に参加したり、造影エコーや3Dエコーなど最新の技術と知識を活用しながら、正しい診断や治療に貢献できるよう頑張っています。

SMBGって、何?

糖尿病患者さんの中には、インスリンなどの注射薬を自分で打って治療を行う人がいます。その場合、患者さん自身で血糖値を測定し、自己管理してもらうことが必要となり、このことをSMBG(self-monitoring blood glucose:自己血糖測定)といいます。

普通は入院して注射薬の治療を始めますが、その際にSMBGのやり方も覚えてもらいます。当院では、滋賀県糖尿病療養指導士の資格を持つ臨床検査技師が、測定器の正しい使い方(図1)を分かりやすく指導しています。SMBGがうまく管理できると、糖尿病や合併症の管理にも役立つといわれています。

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図1 自己血糖測定:わずかな血液を検査装置のセンサーにつけ、5秒ほど待てば血糖値が出ます

また、私たちは糖尿病療養チームのメンバーとして、さまざまな検査を活かし、啓発や指導にかかわっています。

感染症の治療に必要な検査は?

感染症の治療には、原因となっている菌を確定し、その菌にどの抗菌薬(くすり)が最も効くかを調べることがとても大切です。当院では、菌の確定検査に質量分析装置(写真3)を導入し、以前であれば数日かかっていた原因菌の確定が、たった数分でできるようになりました。県内にはまだ数台しかありません。

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写真3 質量分析装置

この装置により、原因菌をいち早く主治医と抗菌薬適正使用支援チーム(AST:Antimicrobial Stewardship Team)に報告。患者さんにとって最適な抗菌薬を提案し、効果的な治療の向上につなげていけるよう、努めています。

また、薬剤耐性菌検査(薬が効きにくい菌かどうか調べる)なども院内で実施しており、感染制御チームや感染管理室とともに、日々、院内感染防止対策に取り組んでいます。

PSG検査ってどんな検査?

PSG(polysomnography)検査は「睡眠ポリグラフ検査」といい、「ポリ」は「多くの」、「ソムノ」は「睡眠」、「グラフィー」は「記録」という意味で、睡眠呼吸障害の診断や体の不具合を知るために欠かせない検査です。睡眠の深さを知るための脳波や呼吸の様子が分かるセンサー、そして血液中の酸素飽和度を調べるパルスオキシメーターなど、さまざまなセンサーをつけた状態で一晩眠ってもらいます(図2)。

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図2 PSG検査のイメージ

当院では、呼吸器内科にて検査の依頼および診断、治療を行っています。臨床検査技師は、各センサーを患者さんにつけたり、約10時間に及ぶ大量のデータについて詳しく調べたりして、診断および治療に直接かかわる、大切な役割を担っています。

このように、臨床検査部では、最新の治療や医療を支えるために、さまざまな検査を通して、各チーム医療に貢献しています。

睡眠呼吸障害(SDB:sleep disordered breathing)とは、睡眠中に体が呼吸することを忘れたり、呼吸をしようとしてもできなかったりする状態をいい、耐えがたい日中の眠気とそれに伴う集中力や学力低下、成長障害、心疾患、糖尿病、消化管の不調、うつ病など、さまざまな障害を引き起こすとされています。

更新:2022.04.01