その他の発達障害

肥前精神医療センター

精神科

佐賀県神埼郡吉野ヶ里町三津

その他の発達障害

どんな病気?

自閉スペクトラム症(ASD)の他にもさまざまな発達の凸凹が認知されるようになっており、能力の優劣や欠如ではなく神経多様性という観点から語られるようにもなってきています。ここでは、その内のいくつかをとりあげてみています:注意欠如・多動性障害(ADHD)、限局性学習症(LD/SLD)や知的発達症(IDD)、発達性協調運動症(DCD)、チック症/トゥレット症候群(TD)。

症状

さまざまな発達症の種類と認知・情緒・行動面の特徴

図
図1:発達障害の種類
※厚生労働省社会・援護局 障害保健福祉部「発達障害の理解のために」(2008年)より改変

注意欠如・多動性障害(ADHD)

不注意」や「多動・衝動性」の特徴が見られます。「多動性-衝動性優位型」「不注意優勢型」「混合型」など、患者さんによって目立つ症状にバリエーションがあったりします。

「不注意」
忘れっぽく集中できない
「多動・衝動性」
じっとしていられない(多動性)、考える前に行動してしまう(衝動性)

限局性学習症(LD/SLD)

知的な遅れはないが学習上の能力のどれかの習得や活用が困難で、学習の得手・不得手に大きなばらつきが見られます。(図2)

図
図2:学習障害について

知的発達症(IDD)

おおむね18歳未満に明らかな知的な遅れ(目安としてIQ70以下)が生じ、日常生活への適応に困難が見られます。

※IQについては検査時の状態、就学状況や生活環境によって変わっていくこともあります。

図
図3:知的障害〜IQの目安

チック症/トゥレット症候群(TD)

意図せずにとってしまう行動が見られ、通常は幼児・児童・思春期に発症し多くは徐々に軽快します。

運動性チック
目をパチパチさせる、顔をしかめる、肩をすくめるなど
音声チック
咳払い、鼻を鳴らす、奇声を発する

発達性協調運動症(DCD)

運動や動作にぎこちなさが生じたり、姿勢に乱れが生じ日常生活に支障が出てしまう特徴が見られます。

検査・診断

生育歴、外部情報、行動観察・心理検査による多角的評価

面接、行動観察、(心理)検査、外部からの情報を必要に応じて確認し、評価していきます。

※発達の凸凹を評価していく過程で限局性学習症など、当院で評価などが難しい特性(症状)が疑われる場合、診察時(あるいは受診相談時)に他院での評価・並診をお勧めすることもあります。

治療と経過

その時々の状況に合わせた無理のない対応

診療開始後も本人の状態や生活環境により症状も変化するため、状態に応じて、心理社会的治療(環境調整、心理教育、特性に合わせた対応の検討)や薬物療法を行い、2次的な情緒障害の予防/軽減や症状の改善を目指します。

よくある質問

何種類かの発達症を併発することもあるのですか

上述した発達症の併存は時々見られ、本人の状態や生活環境により変化するので、その時々のニーズ合わせて対応を一緒に考えていきます。

症状をCHECK
※症状は人によりさまざまです

注意欠如・多動性障害(ADHD)

  • □ 忘れっぽい
  • □ 落ち着きがない
  • □ 考える前に動いてしまう

限局性学習症(LD /SLD)

  • □ 読む、書く、計算などのどれかが特に苦手
  • □ 落ち着きがない

知的発達症(IDD)

  • □ 全体的に成長・発達が遅い

チック症/トゥレット症(TD)

  • □ 目をぱちぱちさせる、咳払い、喉を鳴らす

発達性協調運動症(DCD)

  • □ 動作や姿勢がぎこちない

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更新:2026.08.14