臓器移植や臓器提供は、どこの病院でもできますか?

救急部

脳死下提供の場合、臓器提供施設の要件が決められています

臓器提供には、脳死下提供と心停止下提供の2種類あります。2010年に改正臓器移植法が施行され、本人の書面による意思表示がなくても、本人の拒否がなければ、家族の承諾のみで脳死下臓器移植提供が可能となりました。県内では、当院のほかに福井県立病院、福井赤十字病院、福井県済生会病院が脳死下臓器提供の可能な施設です。また、当院は県下唯一の献腎移植(けんじんいしょく)施設であり、移植医療に貢献しています。

脳死下臓器提供施設として

当院は脳死下および心停止下臓器提供病院として、医療スタッフや院内臓器移植コーディネーターの教育に努めています。脳死判定から臓器摘出までの流れを医師・看護師・事務・臓器移植ネットワークコーディネーターなど他職種と連携し、院内の臓器提供体制を整えています。

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脳死下臓器提供シミュレーション研修風景

腎移植施設として

腎移植を受ける希望があれば、当院泌尿器科・腎臓内科を受診して、日本臓器移植ネットワークへの登録や年に一度の更新手続きをしてもらいます。腎移植後も移植した腎臓が長く機能できるように、外来で注意深く経過観察していきます。

意思表示と自身の最期の希望

臓器提供の意思表示は、健康保険証・運転免許証・マイナンバーカード・意思表示カード・インターネットによる意思登録で行うことができます。それは、YESでもNOでも構いません。そして、自身がどのような最期を過ごしたいか大切な方と話をしておきましょう。それが、残された家族が迷わず選択でき、自身の意思を尊重できることにつながります。

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マイナンバーカードによる意思表示(「公益社団法人日本臓器移植ネットワーク」https://www.jotnw.or.jp/learn/method/

更新:2024.08.19