虚血性心疾患の最新の治療

福井大学医学部附属病院

心臓血管外科

福井県吉田郡永平寺町

冠動脈疾患

冠動脈疾患とは、心臓を栄養する冠動脈(右冠動脈、左冠動脈)が動脈硬化により、狭窄もしくは閉塞して発症します。症状は多岐にわたりますが、胸痛、左肩への放散痛、歯の痛みなどがあります(図1)。

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図1

急激に閉塞すると、心筋が壊死し心筋梗塞に至ります(図2)。

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図2

心筋梗塞の場合、カテーテルにより閉塞部位の再疎通が行われます。一方、狭窄病変が多くなると、冠動脈バイパス術が推奨されています(図3、4)。

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図3
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図4

カテーテル治療の方が低侵襲ですが、糖尿病や低心機能の患者様においては、冠動脈バイパス術の方が遠隔予後を改善する可能性があります。バイパスには、患者様本人の血管(内胸動脈、足の大伏在静脈、手の橈骨動脈)を用いて、バイパスを行います。

冠動脈バイパス術には、人工心肺を使用する方法(CABG)と人工心肺を使用しない方法(OPCAB)があります。それぞれにメリット、デメリットがあります。当院では、循環器内科との合同カンファレンスを行い、一人一人の患者様につき、いずれが最適かと見極め、治療方針を決定しています。

当院では、様々な虚血性心疾患に対して、患者様の状態(年齢、体力など)に合わせて、適切な手術を行いますので、お気軽に外来受診をしてください(水曜日:福井、山田、田邉/金曜日:髙森、田邉)。

更新:2023.09.13