関節リウマチはなぜ起こるの?

免疫内科 整形外科

関節リウマチが発症する原因は?

人は本来、病原体から自分の体を守るための免疫機能を持っています。関節リウマチは、その免疫が自分の体、特に関節を誤って攻撃することにより、関節の炎症(痛みや腫(は)れ)を引き起こし、関節が破壊される病気と考えられています。もとの体質と何らかのきっかけが重なって、リウマチの免疫異常が起こると推測されており、きっかけとして、感染症、けが、ストレス、喫煙、歯周病、腸内細菌の偏りなどが挙げられます(図1)。

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図1 関節リウマチが発症する原因

関節リウマチの治療について教えて

関節リウマチは発症早期から関節が破壊されることが多いのですが、この時期に治療を始めると十分な治療効果が期待できることが知られています。この時期を「window of opportunity(治療の機会の窓)」と呼び、早期治療の重要性を強調しています(図2)。

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図2 関節リウマチの治療開始時期とその後の経過

現在のリウマチの治療は、過剰に働く免疫細胞の暴走を抑えることが中心となります。従来のメトトレキサートなどの抗リウマチ薬に加え、免疫細胞から放出される「サイトカイン」という物質の働きを中和する抗体薬や、サイトカインが標的となる細胞に働いて、炎症を起こす細胞内の経路をブロックするJAK阻害薬など、従来では考えられないほどの効き目を示す薬剤が続々と開発されています。

これらの薬を早期に使用することで、関節が壊されるのを食い止め、「寛解(かんかい)」もしくは「低疾患活動性」をめざせるようになりました。寛解とは疾患が抑えられた状態をいい、痛みや腫れが引いた状態の「臨床的寛解」、関節が壊されない状態の「構造的寛解」、体の機能の低下がない「機能的寛解」などがあります。関節の状態等により、寛解導入が難しい場合には、できる限り症状が軽く落ち着いた状態である低疾患活動性をめざします。治療の長期成績も著しく改善していますので、リウマチと診断されたら、この時期を逃がさず、速やかに治療を開始されることをお勧めします。

更新:2023.08.27