診断に重要な役割を果たしている臨床検査科ー診断や治療に重要な3つの検査

四国がんセンター

臨床検査科

愛媛県松山市南梅本町甲

血液や尿・便から異常を推測します

当科では、がんの診断をつけるために、検体検査部門と生理検査部門でそれぞれ重要な役割を担っています。検体検査部門(写真1)では、血液や尿・便に含まれるさまざまな成分を測定することにより、どの臓器に異常があるのか推測することができます。腫瘍(しゅよう)由来の腫瘍マーカーと呼ばれる物質は、どのような種類のがんがあるのかを推定することに役立ちます。また、がんの再発や進行の有無を腫瘍マーカーの増減で監視できます。

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写真1 搬送ラインでつながっている検査機器

ベッドサイド迅速細胞診も行います

がん細胞の有無を判断する資格を持つ細胞検査士は、普段は検体採取の現場には行かず、採取終了後、提出された検体を検査します。しかし、主に気管支鏡検査などの際には、細胞検査士の資格を有する臨床検査技師が検体採取の現場へ行き、検査をします(写真2)。

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写真2 細胞検査士がベッドサイド迅速細胞診を行っている様子

この検査では、診断に必要な量が採取されているかを検査中に確認できるので、がん専門病院には欠かせない手法になっています。採取したがんの遺伝子変異や、タンパク質の発現を調べて治療法を決めるためにも、十分な腫瘍の採取は現在では非常に重要です。

超音波検査で病変の大きさや状態を把握します

一方、生理検査部門では、超音波検査が重要な役割を担っています。超音波検査はX線検査と違って被曝することがありません。そのため、患部表面から超音波をあらゆる方向へ当て、しこりの大きさや状態を十分に観察したり、経時変化を記録することができます。また、血流など動くものに対しても有効で、さまざまな情報の所見の記載や診断、治療に役立てています(写真3)。

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写真3 甲状腺がんの超音波検査画像

更新:2024.10.28

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