がんとこころ　精神腫瘍科からあなたへ

こころに症状が出たら、ひとりで頑張らないことが大切です

こころとからだはつながっています。からだにがんがあると、こころもつらくなることがあります。がんと分かったとき、治療でからだがつらいとき、体力が落ちたときなど、いろいろなことでこころにも変化が起こります。不安になったり、気分が落ち込んだり、眠れなかったり、やる気が出なかったり、もう消えてしまいたいと思ったり……。

こころに症状が出たときには、ひとりで頑張らないことが大切です。だれかに話してみましょう。自分の気持ちを言葉にするうちに、気分が落ち着いたり頭の中が少し整理されたりして、こころが楽になることもあります。家族や友人はもちろん、病院の相談窓口や、患者さんが集うサロンでお話することもできます。

当院のがん相談支援センターでは専門の相談員に相談できます。定期的に患者サロンも開催しています。相談員やほかの患者さんと話し合う中で、実際に役立つアドバイスやちょっとした考え方のヒントが見つかるかもしれません。

精神腫瘍科ではこころの症状をやわらげる方法を考えます

こころの症状が強かったり、長く続いて毎日の生活がむずかしくなったりするようなら、こころの専門家のサポートが必要なこともあります。

精神腫瘍（しゅよう）科では、がんを抱える方のこころとからだの関係を考えながら、こころをケアします。がん専門病院でのさまざまな患者さんの診療経験や情報から、一人ひとりのこころとからだの状態に合わせて、つらい症状をやわらげる方法を考えていきます。

まずはしっかりとお話を伺うことから始まります。そして、その時々のからだの調子や生活スタイルに合わせて、こころのケアを行っていきます。さまざまな工夫や調整をしていくこと、また一時的に薬を使うことで、こころの症状が軽くなることもあります。

ひとりで頑張らずに相談しましょう。あなたのこころとからだのために。

更新：2024.01.25