災害・救命センターにおける災害医療

富山大学附属病院

災害・救命センター

富山県富山市杉谷

災害・救命センターの役割

DMATとは、「災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム」であり、災害派遣医療チーム Disaster Medical Assistance Teamの頭文字をとった略称です。DMATは、1995年の阪神・淡路大震災の教訓により設立が検討され、2005年4月に発足しました。

富山大学附属病院災害・救命センターは、富山県の基幹災害医療センターであり、災害医療の研究や教育・研修を担っています。富山大学附属病院には救急科医師を中心としたDMATチームがあり、2011年の東日本大震災など国内の災害に派遣し現地で医療支援を行っています。また、富山県の災害医療のシステム構築を主導するなど県民生活の安全性の向上を支援しています。

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富山大学附属病院ヘリポートの俯瞰図
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総合臨床教育センター多目的研修室における心肺蘇生講習会の様子

当院は、富山県での大規模災害発生時のDMATの集結拠点となっており、2019年は中部地区10県の合同訓練を開催しました。また、隣接県の原子力発電所事故を想定した富山県原子力災害拠点病院の指定を受け、県のさまざまな防災訓練に参加しています。

2020年からは、富山県原子力災害医療ネットワーク会議を担当し、さらに安全な地域社会を構築するために活動しています。

災害の種類について

災害は自然災害と人為的災害に大別されます。自然災害とは、集中豪雨や暴風などによる気象災害、地震災害、噴火災害、があり、人為的災害とは列車事故、火災、原子力災害、テロ災害、戦争などがあります。
しかし、東日本大震災のように、これらが同時に発生する場合があり、複合災害とされます。近年では、大型台風などによる大規模停電や河川の氾濫、土砂災害などが発生し、災害が複雑化しているといわれています。

更新:2022.03.08