パーソナリティ障害
肥前精神医療センター
精神科
佐賀県神埼郡吉野ヶ里町三津

どんな病気?
考え方や価値観、行動パターンが属する文化とは大きく偏ってしまうことから、自身が苦痛を感じたり、周囲が困ってしまったりする障害です。自分に自信がなくていつの間にか自分を傷つけるような生き方になっていたり、感情を穏やかに保つことができずすぐに怒ってしまったり、対人関係が上手に築けずに誰かを傷つけてしまったり、そういったことが繰り返されてしまいます。
症状
感情制御や対人関係の構築、衝動制御が難しくなります
パーソナリティ障害は症状に応じていくつかのタイプに分けられていますが、ここでは総論として記載します。共通することは、自身の属する文化から大きく外れた考え方や行動があり(簡単に言えば周囲とのズレがあるということ)、そのせいで自身が苦痛を感じたり、周囲が困ってしまったりするということです。目で見た情報や耳で聞いた情報をどのように理解し自身が考えるかといったことを認知と呼びます。この認知にズレがあると、日常生活において、些細な出来事に対してもすれ違いが生じてしまい、被害的に捉えてしまったり、期待を抱いてしまったりして、対人トラブルに発展することがあるかもしれません。怒ったり、落ち込んだり、悲しんだりといった感情の波が大きくなってしまうこともあります。何かをきっかけに瞬間湯沸かし器のように怒ってしまい誰かを傷つけてしまうこともあるかもしれません。他者と上手に距離を取るといったことができず、人間関係を円滑に気付くことが難しくなるでしょう。こういう能力を対人関係機能と表現します。考えなしに行動をしてしまって、事故にあったり、自分を傷つけたりするかもしれません。場当たり的に行動し、自分の行動を制御することが難しいことを、衝動制御ができないと表現することもあります。このような症状が成人以降、持続性をもっていくつかの場面で(特定の環境や相手に対してではなく、いつでも誰に対してでも)現れている場合にパーソナリティ障害と診断を付けることができます。

検査・診断
困りごとを聞かせてもらいます
生活での困りごとを聞きながら、認知や感情、対人関係機能、衝動制御などについて評価していきます。心理検査などを行うこともあります。統合失調症やうつ病や躁うつ病などの診断がなされる場合はそちらを優先します。
治療と経過
自身を知ることから。補助的に薬物療法
まずは自分の認知や行動のパターンを知ることです。その上で医師と一緒に対策を考えていきます。感情の安定に寄与する薬や、衝動性を抑える薬を補助的に使うこともあります。長い年月をかけて培われた考え方や価値観、人との付き合い方を修正するのはすぐには難しいかもしれません。ゆっくり時間をかけて治療に取り組んでいく必要があります。また、年齢を重ねることで症状がマイルドになることもあります。
よくある質問
パーソナリティ障害は治りますか?
回復はすぐには難しいかもしれません。問題は長期化したり慢性化したりすることもあります。時間をかけて治療に取り組むことで、自身を理解することができ、日常生活でのストレスに対する対処スキルが向上し、感情をコントロールできるようになる、対人関係が良好になるといったことが期待できます。
症状をCHECK
※症状は人によりさまざまです
- □ 人に理解されない考え方や行動をとる
- □ 柔軟な考え方が難しい
- □ 極端な考え方をとりやすい
- □ 些細な出来事で怒ったり悲しんだりする
- □ 同じパターンで人と衝突してしまう
- □ 衝動的に動いてしまい後悔する
更新:2026.08.14
