患者さんの安心を支える医療ネットワークセンター 地域医療連携部の業務

大垣市民病院

地域医療連携部

岐阜県大垣市南頬町

地域医療連携部の業務

地域医療連携部には、地域連携、医療福祉相談、退院支援の3部門があります。医師、看護師、医療ソーシャルワーカー(以下MSW)、事務職員が地域の医療機関・介護福祉機関・行政機関などと連携し、限られた医療資源を効率的に活用して、患者さんの診療と生活を多方面から支えることができるよう努めています。

地域連携

西濃地域医師会を中心とした、診療所、病院の医療機関、地域の福祉施設からの紹介や依頼に基づき、患者さんの診察・検査・治療を行っています。

〈検査・診察予約業務〉

地域の医療機関からご紹介された患者さんに対し、できる限り優先的に診察、検査が行えるよう、予約調整を行っております。

〈地域連携パス〉

地域完結型の医療を目指し、患者さんの負担を少しでも軽減できるように、16疾患別の連携パスを作成しています。また、地域連携パスを利用することで、当院と地域の医療機関との情報交換を行い、切れ目のない医療と安全を提供しています。

〈市民公開講座〉

市民の皆さまに対し、研修会(心臓疾患、脳卒中疾患、がん疾患など)を開催しています。

医療福祉相談

病気になると、思ってもいなかった問題や不安が生じます。経済的・心理的・社会的問題について、MSWが中心となり、患者さんや家族の皆さまの立場になって、総合的にサポートします。

〈相談内容〉

  • 医療費に関する経済的な問題について
  • 社会復帰に関することについて
  • 社会保障・社会福祉制度の利用について
  • 転院・入院先などの選択について
  • 治療中の不安や心配事について
  • 退院後の在宅サービスについて

退院支援

入院前から退院後の生活を見据えて、患者さんが住み慣れた地域で継続的に医療や介護を受け、安心して過ごすことができるように支援をしています。

各病棟には担当のMSW・退院支援看護師が配置され、医師・薬剤師・栄養士・理学療法士などと地域の医療機関の医師やケアマネジャー・訪問看護師などと協働して支援をしています。

住み慣れた地域で安心の暮らしを支えるネットワークづくり

住み慣れた家・地域で暮らし続けられるように、保健・医療・福祉機関と連携したネットワークで患者さん一人ひとりをサポートしています。

医療連携ネットワークOMNet(Ogaki Medical Network)システム

大垣市民病院とかかりつけ医をネットワークで結び、最新の診療情報を共有することにより、地域全体で質の高い安全な医療を提供するシステムを導入しています(図)。

写真
図 OMNet
このシステムは、Windowsパソコンを利用して、暗号化した情報通信を行い、大垣市民病院を受診された際の処方(内服、注射)、画像・レポート、検体検査などの情報をかかりつけ医のパソコンで閲覧できます。

〈OMNetを利用するメリット〉

1.かかりつけ医は、患者さんの知りたい最新情報を共有することができます。

2.高度な医療機器がなくても、市民病院と同じ解像度、撮影枚数の画像をかかりつけ医が閲覧できます。

3.かかりつけ医は検査の重複を省くことができ、患者さんの負担が減ります。かかりつけ医に来院した患者さんが当院にもかかっていれば、患者さんは二重で診てもらっている安心感が得られるなど、OMNetは患者さんとの信頼関係を築くための、大切なツールとしての役割も担っています。

西濃メディカルネットワークシステム(SMN)

本システムは、連携している病院の「受け入れ可能病床」を随時把握できるものです。具体的には、退院支援を担うMSWが、転院先について患者さん・家族と面談する際に活用します。患者さん・家族が希望する転院先の受け入れ可能状況を面談時にお伝えすることにより、具体的な提案・支援につながります。

これまでは、相談先病院に直接電話をして空床確認する作業を余儀なくされ、当院だけでなく、その対応をする相談先病院の業務負担にもなっていました。

現在、参加している7病院への転院患者数は、概ね年間700件あります。SMNシステムを活用することで、適切かつ効率よく退院支援が行われるようになります。

更新:2022.03.08