画像診断検査の特徴や医療被ばくについて教えてください

放射線部

画像診断って、何?

放射線や磁場(じば)・電磁波(でんじは)などを用いて、体内の状態を画像化し診断する方法です。近年ではコンピューターを導入した技術が進み、体内をさまざまな方向から画像化することが可能となりました。

当院では、X線撮影装置やCT、MRI、RI装置を用いて、診断や治療に役立つ画像を提供しています。

最新のX線撮影(レントゲン撮影)とは?

X線を胸・腹・四肢(しし)(両手、両足)・背骨・歯などの目的とする場所に照射し、体を透過してきたX線を画像化する検査のことをいいます。

X線画像は、体内を通過したさまざまな臓器のX線の吸収差によって白黒の濃淡が決まり、透過しやすい肺などは黒く、透過しにくい骨などは白く表示されます(図1)。

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図1 胸部X線画像

撮影する目的によって向きを変えて撮影したり、曲げたり伸ばしたり負荷をかけて撮影することで、体内の異常や骨折を簡便かつ迅速に調べることができる検査です。

当院はデジタルX線撮影システムを使用しており、フィルムを使用していた頃と比較して、被ばく線量は3分の1程度になっています。また、撮影から画像表示まで数秒のため、待ち時間の少ない検査を提供しています。

CT検査では何が分かるの?

筒の中に入った状態で、体の周りからぐるりと一周にわたってX線を照射して、体の輪切り画像の撮影を行う検査です。体の内部構造を細かく撮影することが可能です。近年では、技術の進歩に伴い、単なる輪切り画像だけでなく、いろいろな断面の画像や立体的な画像を取得することができるようになりました(図2)。

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図2 CT検査:胸部の輪切りの画像(a)と、任意の方向の画像(冠状断、b)が容易に取得できます

X線を使用するため被ばくは避けることができませんが、当院では可能な限り積極的な線量低減に努めており、X線による影響を受けやすい臓器などは、意図的に線量を低減するなどの工夫をしています。

MRI検査のことを教えて

非常に強力な円筒型の磁石に体を入れた状態で、ラジオなどに用いられるような電波を体に当てると、体から微弱な電波が返ってきます。これを受信して画像化する検査です。

MRI検査では、全身のさまざまな病変を発見することができます。例えば、頭部の撮影を行うことで脳梗塞(のうこうそく)の早期発見が可能です(図3)。また、造影剤を使用することなく血管の撮影もできるため、動脈瘤(どうみゃくりゅう)の早期発見も可能となります。

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図3 MRIで確認される初期脳梗塞画像

当院では、磁石の強さの異なる2台の装置を用いて検査を行っています。それぞれ装置の特徴が異なるため、検査内容に応じて装置の使い分けを行うことで、最適な診断画像を提供できるよう努めています。放射線による被ばくはないですが、特殊な環境で検査を行うため、体内に金属が埋め込まれている方は検査ができない場合があります。

RI検査って、何?

放射線を出す薬を体に入れて、出てくる放射線を検査装置で受け取って画像にする検査です。薬の種類を変えることで、同じ装置でもさまざまな検査ができます。

心臓に集まる薬を使うことで狭心症(きょうしんしょう)や心筋梗塞(しんきんこうそく)の検査ができたり(図4)、脳に集まる薬を使うことでアルツハイマー型認知症の検査ができたりします。腫瘍(しゅよう)に集まる薬を使うことで、「良性なのか、それとも悪性なのか」や全身への腫瘍の広がりなども調べることができます。

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図4 RIで確認される心筋の正常像と心筋梗塞画像

当院は研究所としての機能も持ち合わせており、さまざまな臨床研究(*)を行いながら先進医療を提供しています。

*臨床研究:病気の原因の解明、病気の予防・診断・治療方法の改善や、患者さんの生活の質(QOL)の向上などを目的として人に対して行う医学研究

病気の発見のために、X線検査やCT検査などが行われます。被ばくに対する心配はあるかと思いますが、医師は被ばくの影響よりも、検査を行うメリットが上回ると判断した場合のみ検査を勧めます。また、当院のすべての検査装置は、放射線が出る量を適正に管理しています。医師から勧められた際には、安心して検査を受けてもらえると思います。

更新:2022.09.16