「人生会議」って、どんなことをするのですか?

緩和ケアセンター

「人生会議」って、何?

「人生会議」は、アドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning = ACP)の愛称です。

「人生会議(ACP)」は、将来の人生をどのように生活し、どのような医療や介護を受けて最期を迎えるかについて、自分自身の考えを心づもりとして家族や大切な方、医療やケアの担当者とあらかじめ話し合っておく取り組みになります。状況や環境、体調の変化により、思いや望みが変わることもあるため、「人生会議」は繰り返し話し合うプロセス(過程)を大事にする取り組みでもあります。

皆さんは、「自分はこんなふうに人生の最期を迎えたい」ということを考えたことがありますか?

家族や大切な方が人生の最期をどんなふうに迎えたいと思っているか、聞いてみたことがありますか?

「できる限りの治療を受けたい」「つらい痛みは何とかしてほしい」「家族に負担はかけたくない」など、いろいろな考えや希望があると思います。将来の変化に備えて、大切にしていること、自分自身が望む医療やケアについて考えてみることは、最期まで自分らしく生きることを考えることでもあります(図1)。

表
図1 「大切にしていること」を考えてみましょう(例)
(厚生労働省HP「『人生会議』してみませんか」〈https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02783.html〉内、人生会議学習サイト 神戸大学HP「ゼロからはじめる人生会議」〈https://www.med.kobe-u.ac.jp/jinsei/〉をもとに作成)

どんな取り組みをしているの?

当院では、医療やケアにかかわる多職種のスタッフが「人生会議」について学ぶ研修会を2018年から毎年開催し、病院全体で「人生会議」に取り組む体制作りを進めています。

皆さんが医師から病状や治療など大事な説明を受ける際には、家族や大切な方とともに看護師等の医療・ケア担当者も同席します。そして皆さんが知りたい情報を得て、納得して医療やケアを選択できるよう、支援に取り組んでいます。この取り組みは、治療やケアの選択にあたり、皆さんが考えたことやそのときの気持ちを、家族や大切な方とともに、医療やケアの担当者と話し合いを重ねて共有する「人生会議」になります。

また、当院を受診の方には、外来受診や入院の機会に「症状確認表」を記入してもらうことがあります。「症状確認表」には体の症状や気持ちの状態だけでなく、相談したいことを記入することができます。皆さんがこれからの過ごし方について考えてみよう、相談してみようと思ったときに医療やケアの担当者と話し合えるよう、「症状確認表」の活用に取り組んでいます。

「人生会議」って、何から始めるといい?

体調や気持ちが落ち着いているときに、「大切にしていること」を考えてみることが方法の1つになります(図2)。また、厚生労働省のホームページ内には、項目に沿って記入できる書式の掲載もあり、皆さんが「人生会議、やってみよう」というときに活用できます(図3)。

図
図2 「人生会議」の話し合いのすすめ方(例)
(厚生労働省HP「『人生会議』してみませんか」内、「リーフレット」〈https://www.mhlw.go.jp/content/10802000/000536088.pdf〉をもとに作成)
図
図3 「ゼロからはじめる人生会議」
(出典:厚生労働省HP「『人生会議』してみませんか」内、人生会議学習サイト神戸大学HP)

これまで大切にしてきたこと、これからも大切にしたいこと、やりたいこと、これだけは嫌だということなど、自身が望んでいることがあると思います。医療や介護についても「してほしいこと」「してほしくないこと」などありませんか?

すぐに決められないことがあってもいいのです。考えてみることが大切で、気になっていることや迷っていることも含め、考えたことを家族や大切な方へ話してみましょう。

医療や介護に関することは、病状などを踏まえて考える必要があることも多いため、家族や大切な方とともに医療やケアの担当者から十分な説明を受けて、話し合いを重ね、一緒に考えていきましょう。

大切にしていることを考え、伝えることから、最期まで自分らしく生きるための「人生会議(ACP)」をしてみませんか?
家族や大切な方にとっても、将来への心づもりとなる大事な事柄です。家族や大切な方、医療やケアの担当者とともに繰り返し話し合いましょう。

更新:2022.09.12