乳がん:乳がんの検診から治療、 術後までトータルでサポート
札幌孝仁会記念病院
乳腺外科
北海道札幌市西区宮の沢

乳がんになる人数(罹患数)と年齢分布の推移
日本人女性の乳がん罹患数(りかんすう)は2022年予測で94,300人となっており、がんの中で最も多くなっています。今や、9人に1人が乳がんになる時代です。中高年、特に40歳代後半〜60歳代後半で罹患率が大きく増加しています。70、80歳代の乳がんも増加していますので、何歳になっても検診を受けることをお勧めします。
当院の検査・診断・治療
当院には、大きく3つの特徴があります。
(1)健診センターでの乳がん検診
乳がん検診を健診センターで月〜金曜まで行っています。マンモグラフィー(乳房X線検査)および乳房超音波検査を実施しています。
(2)乳腺外来
以下の項目が当てはまる方に対して、外来で診療しています。
- 乳房に違和感、しこり、痛みなど症状がある方
- 検診で精密検査が必要となった方
- 乳がんの術後で定期検査が必要な方
- 再発乳がんで加療が必要な方
- 乳房再建でインプラント(人工物)を挿入されている方で定期検査が必要な方
- 乳がんの術後または乳がんの再発で抗がん剤治療が必要な方
病理検査(写真)が必要な方は、乳腺外来受診日に行うことができます。最終的に手術が必要と診断された場合でも当院ですべて治療が可能です。

顕微鏡で細胞を詳細に見る検査で、なかでも組織診(病変の一部の組織を採取して調べる検査:針生検または吸引組織生検)を行います
(上)生検用穿刺器具(針生検)
(下)吸引式組織生検用針キット(吸引組織生検)
(画像提供:2点とも株式会社メディコン)
(3)手術、放射線治療、化学療法
乳がんと診断され、乳房温存手術を受けた場合は、術後に温存乳房に対して放射線治療が必要です。当院は、手術に引き続き放射線治療も受けられます。また、術後に抗がん剤治療が必要になる方もいますが、当院には外来化学療法センター(抗がん剤治療用の点滴ベッドを併設した外来)を設けており、専門看護師と薬剤師を配置しています。患者さんの不安の解消、副作用に対する対応をチーム医療で行っています。手術後の上肢(じょうし)(肩から手・指を含む部分)のリハビリも、リハビリスタッフが術前から参加し、術前と同じ状態になるように早期から行っています。
更新:2025.02.06