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山梨大学医学部附属病院

臨床研修センター

山梨県中央市下河東

自由度の高い研修プログラム

研修医のニ―ズに合った自由度の高い研修カリキュラムを提供するため、一般プログラム、たすき掛けプログラム、キャリアプログラム、基礎研究医プログラムを設置しています(図1、2)。研修のフィールドは広く学外にも設置し、県内外の中核病院から被災地基幹病院を含む大きなアライアンス(連携病院群)を形成しており、その中で自由に研修できる体制となっています。

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図1 一般プログラムの例
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図2 たすき掛けプログラムの例

2018年度からは教育重点病院を設置して、地域での一般外来実習を開始しました(表)。さらにたすき掛けプログラムでは、1年次あるいは2年次、いずれの年次でも自由に学外関連施設で研修するカリキュラムに改定し、自由度を高めました。また「基礎研究医プログラム」では、大学院と初期臨床研修を並行して履修できるカリキュラムとすることで、研究に興味を持つ学生にも安心してキャリアを積める選択肢を提供しています。

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表 一般外来実習カリキュラムの一例

教育重点病院での充実した一般外来実習

2020年度から必修化された一般外来研修は、教育重点病院に研修医外来ブースを設置し、大学からの派遣教育指導医、各施設上級医の指導のもと、ファーストタッチ(病院での最初の診察)を行うことで、一般的な疾患を中心に外来初療能力を身につけることができます。

オプションで2次救急、在宅診療、予防接種、NST(栄養サポートチーム)、ICT(感染制御チーム)などにも参加することが可能で、一人の医師としてコメディカルや地域の住民と接する機会があり、充実した地域医療研修になっています。

現場につながるハンズオントレーニング(※1)

忙しい研修医が効率的に基本的診療能力を身につけるため、e-ラーニング(※2)+ハンズオンによる「プライマリタスク・トレーニングプログラム」を設置し、座学より技術獲得を主体とした研修を行っています(写真1)。

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写真1 CVC(中心静脈カテーテル挿入)のタスクトレーニング

動静脈カテーテル留置、POCUS・プライマリエコーといった超音波初療手技、COVID-19等の感染症を想定した基本感染対策・呼吸管理手技などのハンズオントレーニングを、定期的に実施しています。これは当院だけでなく、山梨県臨床研修病院等連携協議会とも連携し、県内他施設とも合同開催して、他施設の研修医との情報交換や指導医・模擬患者さんとの交流の機会となっています。

対象となる手技として前述以外にも、外傷初療手技・基本穿刺(せんし)手技・小児救急・ALSO(周産期救急)なども準備しています。

(※1) ハンズオントレーニング:実践、体験型の講習
(※2) e-ラーニング:インターネットを利用した学習形態

充実したシミュレーション機器

当センターには、医療人の育成・専門能力開発・生涯教育の充実を目的に、シミュレーションセンターが併設されています。若手医師のスキルトレーニング、臨床実習におけるタスクトレーニング、医療面接等の支援、高校生を対象とした医療体験などの基本手技トレーニングから専門医研修まで行える、内視鏡下手術トレーナー、ロボット支援手術トレーナー、血管内治療シミュレーター、高機能患者シミュレーター、ハイスペック超音波シミュレーター等、高度な機器をそろえています(写真2〜4)。

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写真2 血管インターベンションシミュレーター
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写真3 超音波シミュレーター
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写真4 ダビンチトレーナー

2021年度からは、看護師特定行為研修における演習・実習の支援も行っています。2023年には、約500m²の新シミュレーションセンターがオープンする予定で、さらに充実したシミュレーション教育の提供が可能となります。

更新:2024.04.26