がんと再建術 治療で失った形と機能を作り直し、社会復帰を早めます

四国がんセンター

形成・再建・皮膚腫瘍外科

愛媛県松山市南梅本町甲

再建術とは

がん治療での手術は、がんを切除すれば終了ではありません。がんを切除した後に、なくなった組織を作り直す手術を再建術といい、形成外科ではこれを積極的に行っています。例えば、乳がんでは乳房を切除した後に、乳房のふくらみを作り直す手術を行います。食道がんでは食道を切除した後に、食べ物の通り道を作り直す手術を行います。

再建に利用する材料は、乳房の場合はシリコンバッグかお腹(なか)の皮膚と脂肪を用います。その他の部位の手術では自分の体の皮膚、脂肪、筋肉の一部を移植します。形と同時に機能も作り直すので、見た目だけでなく退院後の日常生活への影響も極力少なくし、社会復帰を早めることができます。

再建術は経験と協働力を問われるチーム医療です。当院では、各々の臓器のがんを専門とする多くの他科医師と、がんの再建を専門とする形成外科医、メディカルスタッフが連携して、機能の再建のための治療を行っています。

具体的な再建方法については、臓器ごとに異なりますので、各々のページをご覧ください。舌がんなど頭頸部(とうけいぶ)がんの手術後に機能を回復するための再建術については、「頭頸部がんと闘う」をご覧ください。女性の乳房再建については、最近保険適用になった人工乳房による再建と自家組織再建(自分自身の腹部や背中の組織を使う)の2つの方法について、「乳がんと闘う」で詳しく説明しています。

イラスト

更新:2024.01.25