緩和ケア病棟と緩和ケアセンター
四国がんセンター
緩和ケア内科
愛媛県松山市南梅本町甲
緩和ケアの基本方針
緩和ケアには7つの基本方針があります(表)。
これらのどれも大事なのですが、この中で何が一番かというと、苦痛な症状の緩和だと思います。緩和ケアは、何もしない医療だと考えている患者さんもいると思いますが、決してそうではありません。苦痛な症状を少しでも和らげるというのが目標です。そして、この苦痛の緩和を行う最後の砦(とりで)が緩和ケア病棟です(写真1)。
緩和ケアは、緩和ケア病棟・ホスピス、緩和ケアチームが活動している一般病棟、緩和ケア外来、在宅緩和ケアで受けることができます。患者さんの希望に応じて、いつでもどこでも、切れ目なく緩和ケアが受けられるのが理想です。
緩和ケアセンター
当院を含め、都道府県がん診療連携拠点病院には緩和ケアセンターの設置が求められています(写真2)。地域がん診療連携拠点病院には、緩和ケアセンターの設置の義務はありません。都道府県がん診療連携拠点病院は、特別に厚生労働省が認めた病院だからです。
緩和ケアセンターは、緩和ケアチーム、緩和ケア外来、緩和ケア病棟のまとめ役です。がんの診療で気がかりなことや困ったことがあれば、緩和ケアセンターやがん診療連携拠点病院にあるがん相談支援センターで相談することをお勧めします。きっと何か良いアドバイスがあるでしょう。がんと共に生きるためには、緩和ケアと仲良くなっておくことが大切です。緩和ケアは、患者さんの味方です。
更新:2024.01.25