チーム医療による治療とリハビリで継続的なサポートを
釧路孝仁会記念病院
北海道釧路市愛国
当院は1996年に社会医療法人孝仁会の2番目の脳神経外科病院として開院しました。日本初の免震構造の病院です。その当時、日本で初めてフィルムレスの院内画像LANシステムを構築した病院でもあります。
さらに、現在も使用している孝仁会独自の電子カルテシステムは、鈴木進先生(留萌セントラルクリニック院長)が開発した当院の前身である星が浦病院のデータ管理とオーダリングシステムが源流になっています。その後、情報室の森本室長はじめとする職員の努力により、システムの改良を続けて現在の形に進化しました。
2002年に私とスタッフが道立病院から移り、心臓血管外科と呼吸器外科、透析部門を開設し、心臓血管手術と呼吸器手術、心臓カテーテル治療を開始しました。
2003年からは釧路根室地域で初めての回復期リハビリテーション病棟を開設し、2007年から手術部門は新しく開院した釧路孝仁会記念病院に移りました。現在の診療科目には循環器内科、整形外科、消化器外科、神経内科、リハビリテーション科などが加わっています。
2014年5月には増加している認知症患者の医療、介護の釧路根室地域の連携拠点となる「認知症疾患医療センター」として北海道の指定を受けました。その後、脳、心臓血管、消化器疾患の急性期外来診療、透析治療、一般入院診療、回復期リハビリテーションなどのチーム医療をそれぞれ専門の医師とスタッフが実践してきました。
2023年4月から、長年親しまれてきた「星が浦病院」は「釧路孝仁会リハビリテーション病院」に名称を変更しました。今まで当院の回復期リハビリテーションは、脳血管リハ、運動器リハを中心に行ってきましたが、心臓リハ、認知症リハ、透析リハなどを加え、その内容が充実しました。高齢の患者さんの増加に伴い、心不全や肺炎、下肢(かし)の閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)、さまざまな原因での食欲不振などで、入院する患者さんが増えています。これらの患者さんに対して、早期から多職種によるチームアプローチで治療とリハビリを開始し、リハビリの継続が必要な方には、家庭や社会復帰できるようサポートします。退院後も患者さんが希望する場合には、外来リハ、通所リハ、訪問リハ(2023年5月より開始)などの支援も行っています。
釧路西部地域の地域包括ケアシステムの担い手として、地域密着型病院をめざし、釧路孝仁会記念病院や他の医療機関、介護施設との連携、専門医との密接な関係を維持し、チームメンバーとの協働のもと、患者さんが住み慣れた地域で安心して暮らせるようサポートしていきます。
また、認知症疾患医療センターとしての役割と一般外来診療、透析医療も引き続き担っていきます。さらに、2023年4月からはリンパ浮腫(ふしゅ)を含む「むくみ外来」を開始しました。専門のリンパ浮腫療法士が担当します。
5月1日からはリハビリ技師が患者さんの自宅を訪問して個別リハビリを行う「星が浦訪問リハビリセンター」を開設しました。新釧路川を境に西部をサービス範囲とし、新釧路川より東部は釧路訪問リハビリセンターに区分けをしました。さまざまな要望に柔軟に対応していきたいと思っています。
外来通院中の患者さんの中でむくみのある方、リハビリを希望される方は、当医療機関の受診をお勧めします。当院の理念にある「患者様が安心してかかれる、患者様を安心してあずけられる病院」をめざして、これからも職員一同努力してまいります。


更新:2024.05.31