365日24時間体制で最善の医療を提供
釧路孝仁会記念病院
北海道釧路市愛国

当院は2007年に開院以来、社会医療法人孝仁会の道東地域の基幹病院として脳・心臓・運動器を中心に24時間365日の救急医療体制を整えた急性期(※1)専門病院です。各分野の専門医を中心とした医療チームが最新の診断・治療機器を駆使し、可能な限り低侵襲(ていしんしゅう)(※2)な検査・治療方法で最善の医療を提供できるよう努めています。
※1 急性期:病気・けがを発症後、14日以内(目安)。不安定な状態
※2 低侵襲:体に負担の少ない
最先端の医療機器と夜間でも手術が可能な体制
救急医療に関しては、術中CT撮影が可能な手術室(写真1)を含む24時間対応できる手術室6室とハイブリッド手術室(写真2)を設置しており、脳・脊椎脊髄(せきついせきずい)・心臓血管などの各診療科で釧根地域において、ハイレベルの医療や手術ができる体制を整えています。


ハイブリッド手術室とは、手術台と血管内治療に必要な心・血管X線撮影装置を組み合わせた手術室のことです。手術室と心臓カテーテル室、それぞれ別の場所に設置されていた機器を組み合わせることにより、高度な医療技術を低侵襲でより安全に行うことを可能としました。現在、心臓血管の治療として胸部大動脈瘤(きょうぶだいどうみゃくりゅう)、腹部大動脈瘤の疾患に対し、開胸・開腹を行わない低侵襲な治療であるステントグラフト内挿術(ないそうじゅつ)を行っています。
また、個室型のICU(集中治療室、写真3)を12床、脳・脊椎脊髄センター、心臓・血管センターを整備し、急性期の入院医療に備えています。ICUでは、生命の危機に直面した重症患者さんを24時間濃密な観察のもと、先進医療技術を駆使して集中的に治療しています。

救急搬送された患者さんや手術患者さんが、生命の危機的状況から脱して社会復帰の一歩を踏み出すことができるよう、最良の治療と全身管理のサポートを提供しています。
脳と心臓疾患に対する救急受入体制
脳・脊椎脊髄センターでは、かかりつけ医療機関や救急隊からの要請に対して、24時間365日脳卒中患者などを受け入れる体制を整えています。急性期脳梗塞(のうこうそく)の患者さんに対するt‐PA(アルテプラーゼ)静注療法や血栓(けっせん)回収療法を搬入後速やかに開始できるよう準備しており、くも膜下出血(まくかしゅっけつ)や脳出血など緊急手術が必要な場合でもいつでも対応できるよう準備しています。
心臓・血管センターも同様に急性心筋梗塞(しんきんこうそく)や大動脈解離、大動脈瘤破裂などの直接生命にかかわる重症な心・血管疾患の患者さんを365日24時間受け入れる体制を整備しています。心筋梗塞に対するステント留置術、大動脈疾患に対するステントグラフト内挿術、その他心臓の手術(開心術)などもいつでも行える体制であるとともに心不全に対する薬物療法、不整脈に対するデバイスの埋め込み(ペースメーカー手術)、アブレーションなど最先端の医療を提供しています。心・血管疾患は重症度が高く、患者さんの容態は刻一刻と変化し時間との闘いとなるため、緊急手術や術後管理を受け入れるための医療チームを整えています。
医師をはじめ、画像診断・血管内治療のための診療放射線技師やCE(Clinical Engineer)、救急外来、手術支援、ICU看護などの専門的看護師、心エコーや各種モニター、血液検査のための臨床検査技師など多くの職種がチームを形成し、最善の医療を提供するよう準備しています。
このように最先端のハードウェアを整備し、救急受け入れ前から救急受け入れ、カテーテル手術などの緊急検査と手術療法、ICUでの専門的術後管理など、よどみなくスムーズな患者さんの受け入れ体制が整っており、円滑なチームワークでより良い急性期医療を提供するよう努めています。さらに相談員・事務員などの後方支援チームも一体となり家族の皆さんへの支援を含め、救える命を救うための努力を続けています。
更新:2025.02.06