生活習慣と乳がん 乳がんにならない生活

四国がんセンター

乳腺外科 遺伝性がん診療科

愛媛県松山市南梅本町甲

がんに絶対ならない方法はないですが、リスクは減らせます

乳がんは、欧米では以前から非常に多いがんでしたが、日本では比較的少ないがんでした。しかし近年、乳がんにかかる方は増加の一途をたどり、2015年の1年間に約8万9000人が乳がんに罹患しています。ただ、乳がんは幸い比較的治療でよく治るがんでもあり、乳がんで死亡された方は、2015年の1年間で約1万4000人でした。

乳がんに絶対にかからない方法は、残念ながらありません。しかし、かかりにくくする方法はあります。乳がんにかかりやすくなる、いわゆるリスク因子を取り除いていくことです。

リスク因子で生活習慣に関係するものとしては、肥満、喫煙、飲酒、運動不足などがあります。特に、太らないことや太っている方はやせること、運動不足の方、閉経後の方では、定期的に少し汗をかくくらいの運動を続けることがお勧めです。肥満や運動不足は、大腸がんや子宮体がんなど、ほかのがんのリスク因子でもあります。また、喫煙と過度の飲酒を避けることも重要です。

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よく考えると、これらのことは一般的にいわれている健康的な生活を送ることにつながっています。すなわち、健康的な生活を送ると、脳卒中や心臓病の予防に良いだけではなく、乳がんを代表とする種々のがんの発症も減らせて、一石二鳥といえます。今からでも遅くはありません。生活習慣を改善して健康的な生活を送りましょう。

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更新:2022.03.10