禁煙の方法とたばこによる肺の病気を教えてください

呼吸器内科 循環器内科

どうすれば禁煙できるの?

喫煙はがんなど多くの病気に関係し(図)、そばにいる人が煙を吸っても(受動喫煙)同様で、禁煙が強く勧められます。

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図 たばこは健康にこんな悪影響を及ぼします
(出典:国立がん研究センターがん情報サービス「喫煙と健康」リーフレット2020年4月、https://ganjoho.jp/public/qa_links/brochure/leaflet/pdf/tabacoo_leaflet_2020.pdf

喫煙には習慣性があり(心理的依存)、禁煙しようとすると口さみしく間が持たなくなり、ストレスがあるときや飲酒のときに吸いたくなります。ニコチン依存症(身体的依存)になってしまった場合、禁煙しようとすると離脱症状(イライラ、不安、集中力の低下、眠気など)が起こり、吸いたくなります。

禁煙するには、まず決意しなければなりません。心理的依存には、飲み物、ガム、アメによる代用やストレス、飲酒への対策が必要です。身体的依存には、補助薬としてニコチンを含む薬(ニコチンガム、パッチ)とニコチンに似た薬(バレニクリン)があります。

たばこによる肺の病気は?

肺がんもありますが、慢性閉塞性肺疾患(まんせいへいそくせいはいしっかん)(COPD(シーオーピーディー))が、たばこ病といわれています。COPDでは、たばこの煙により気管支に炎症が起きて細くなります。気管支が枝分かれした奥の肺胞(はいほう)が破壊されて肺気腫(はいきしゅ)になると、酸素の取り込みや二酸化炭素を出す機能が低下し、治療しても元に戻らなくなります。動いたときの息切れや慢性の咳(せき)・痰(たん)が出ることが多く、ぜんそく様症状が現れることもあります。

COPDを発症・悪化させないためには禁煙が一番重要で、風邪などの感染予防も大切です。根本的な治療薬はありませんが、症状を軽くするための薬として、吸入の気管支拡張薬(抗コリン薬やβ2(ベータツー)刺激薬)、ぜんそく様症状がある場合は吸入ステロイド薬も使用します。

口すぼめ呼吸や腹式呼吸などの呼吸リハビリも役立ちます。病状が進んだ場合は在宅酸素療法、さらにマスクを使った在宅人工呼吸器が必要となることもあります。

禁煙には遅すぎることはありませんので、今からでも禁煙しましょう。その上で、最近COPDに対して気管支拡張薬2つ(抗コリン薬、β2刺激薬)とステロイド薬を合わせたトリプル吸入薬での治療が可能になり、症状に応じて使用することがあります。

更新:2022.09.16