どのように患者さんを感染から守っているのですか?

感染管理室

微生物は私たちのように自ら動くことはできません。患者さんを感染から守るために、私たち(病院職員、患者さん、お見舞いの方など)が微生物の運び手となって、感染症を病院内に広げてしまわないよう、健康管理や手指衛生をしっかりする必要があります。飛沫を飛ばさない、吸い込まないためにはマスクの着用など、咳エチケットも必要です。また、感染症を適切に治療するには、どのような微生物が病気の原因となっているかを調べたり、抗生剤を適正に使用するように指導・管理したりする必要もあります。

当院では、院内感染を防ぐとともに適切な感染症診療が提供されるよう、さまざまなプロフェッショナルにより感染制御チーム、抗菌薬適正使用支援チーム、感染管理実践者チームが組織され、活動を行っています。

感染制御チーム(ICT)とは?

患者さんや家族をはじめ、病院にかかわるすべての人たちを、院内で起こるさまざまな感染症から守るために、感染対策の普及や指導について活動する組織です。感染症により不利益が生じないように感染防止を図るとともに、効果的な方法を選択して医療の質の向上に努めています。

抗菌薬適正使用支援チーム(AST)とは?

抗菌薬の不適切な使用(過少投与、過剰投与、不要な長期投与など)は、薬剤耐性菌(抗菌薬が効きにくい細菌)を発生させ、さらに蔓延させる原因となっています。ASTは、治療効果の向上、副作用の防止、薬剤耐性菌の出現リスク軽減を目的として、抗菌薬の適正使用を支援しています。

感染管理実践者チーム(ICP)とは?

担当者が感染対策の実践モデル(手本)として業務に従事し、医療関連感染を最小限に抑えるように努めています。現場レベルでの感染対策に関する問題点の把握・収集を行うとともに、感染防止策の周知・徹底や医療関連感染に関する情報伝達・啓発を行っています。

新型コロナウイルス(コロナ)蔓延下で、2020〜2021年シーズンのインフルエンザ感染症は激減しました。ウイルス干渉(*)によるとの声もありますが、一番はマスク着用、手指衛生、密を避けるなどの対策が功を奏したのだと思います。今までいかにインフルエンザを軽んじて対策を取っていなかったかということではないでしょうか。そして、コロナの感染力の強さも脅威的です。今後も新たな感染症が出てくるといわれていますので、感染対策・危機管理について考えていく必要があるのではないでしょうか。

*ウイルス干渉:あるウイルスが流行すると、ほかのウイルスが流行しない現象

更新:2022.03.29