心臓リハビリテーション

釧路孝仁会記念病院

リハビリテーション部

北海道釧路市愛国

生活の質の向上につなげる心臓リハビリ

心臓リハビリテーション(心リハ)の適応となる疾患は、「表」に示す通りです。

図

心リハでは、包括的リハビリテーションとして、運動療法だけではなく、生活指導と患者教育やカウンセリングを行い、患者さんの身体的、精神的ディコンディショニング(身体機能の低下)の是正と早期の社会復帰、QOL(生活の質)の向上、および心血管病の二次予防をめざしています。これを実現するために、多種職の医療スタッフによるチーム医療を実践することが求められます。

運動療法は、主に持久系トレーニングとレジスタンストレーニングの2種類です。持久系トレーニングでは、エアロバイクまたはトレドミルを用いて有酸素運動(楽である~ややきつい)を週5回、1回あたり20~30分行うことが推奨されています。

一方、外来患者さんの多くは週1回の通院リハとそれ以外の日は自宅でストレッチやウォーキングなどを組み合わせた運動を行うことが望ましいとされています。レジスタンストレーニングでは、ダンベルやゴムチューブを用いて週2~3回、さまざまな体の筋肉の筋力強化を図ることが推奨されています。

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歩行訓練の様子
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パワーリハビリの様子

これらのトレーニングは、運動能力やQOLの向上につながるほか、生命予後の改善や心血管イベント(脳卒中(のうそっちゅう)、心筋梗塞(しんきんこうそく)、心血管死)の減少に寄与することが明らかになっています。

更新:2024.05.31